menu

沖縄が舞台のアニメで世界に発信!アメリカと沖縄をルーツに持つ美女の挑戦!

フランスで開かれていた、世界のアニメーション映画を集めた国際映画祭で、湯浅政明監督の「夜明け告げるルーのうた」が長編部門の最高賞、片渕須直監督の「この世界の片隅に」が、クリスタル賞に次ぐ審査員賞受賞というニュースに湧いたジャパニーズアニメ。

こんな快挙のニュースに頼らずとも、もはや日本のアニメは世界中から注目を集めるサブカルチャーであることには、誰も異論はないだろう。

さてそんな中、そのアニメで沖縄の文化や歴史を含めた魅力を世界に発信しようと動き出したプロジェクトがある。一昨年、沖縄県内に創業したコンテンツ制作会社「TEN TuN TEN 株式会社」が手がける“沖縄発のアニメ映画「てだしろのくにうた」制作&漫画化プロジェクト” 略して「てだうたプロジェクト」がそれだ。

今回はそのTEN TuN TEN株式会社の代表取締役であり「てだしろのくにうた」のプロデューサー兼監督でもある、オリバレス・ジュリア愛美さんにお話を伺った。


琉球王国の文化を描いたファンタジー作品を世界へ!

ーーーまず最初に、沖縄でこのプロジェクトを立ち上げようとしたきっかけをお聞かせください。

「私はアメリカのミネソタ州で生まれ、8歳から高校時代までを沖縄で暮らしました。自らのアイデンティティーを形成する最も重要な年代を沖縄で暮らしたことで、私は自分のことを生粋のウチナンチュだと自覚しています。したがって、母が生まれ育った沖縄の文化や歴史に興味を持つことは私にとっては必然であり、知れば知るほど、日本本土とは違う独自の歴史や文化を少しでも世界に発信したいと思ったのがきっかけです。
沖縄県はほんの120年前までは“琉球王国”というひとつの国でした。今ではそのアイデンティティーも、特に若い世代においては曖昧となりつつありますが、グローバルに世界が繋がる現代だからこそ、そのユニークなアイデンティティを活かすことが大切なんだと思います。この県がひとつの国であったという歴史を知り、誇りを持つことがこれからの世代にも大切なことなんだと思います。
沖縄が、経済的にも文化的にも盛り上がっていくためには、そういったアイデンティティーを自覚することはとても大事だと思い、それをアニメというわかりやすい表現で伝えたかったんです。」

 

 

ーーーなるほど。そういった想いをお持ちのジュリアさんは沖縄の文化や歴史はもちろん、沖縄芸能についても造詣が深いということですが。

「8歳の時に沖縄に移り住んだのですが、中学生のときから琉球舞踊をはじめ、どんどん沖縄の伝統文化や芸能にのめり込み、高校時代には沖縄タイムスの芸能選考会で、新人賞、優秀賞をいただけるまでになりました。」

ーーーそれはすごい!そうして伝統文化を継承しながらも、こんどはアニメという手段で沖縄を発信するわけですが、アニメについてはどういったキャリアを積んでこられたのでしょうか。

「沖縄の高校を卒業した後、映像芸術を学ぶために、生まれ故郷のミネソタの大学に進学しました。そして卒業後にカリフォルニアにある日本のアニメゲームなどを出版する会社に就職し、そこでは「夏目有人帳」や「うさぎドロップ」等、日本でも有名なアニメの担当をさせていただき、モーショングラフィックやトレーラーなどの仕事を約6年ほどやりました。」

ーーーそして再び沖縄に戻ってこられたのは?

「その会社のプロデューサーが、沖縄を題材にしたアニメはないものかと、探していたのですが短編とかはあってもそれ以上のものがなくて、ならば自分で作るしかないなと考えるようになりました。それで、表向きは、琉球舞踊の優秀賞のさらに上の最高賞をどうしても取りたいんですという言い訳で、沖縄に移らせていただいたんです。そうしたら、約半年ほどで、なんと奇跡的に最高賞を獲得できてしまって・・・。それならば、と、そのまま沖縄に拠点を移し、沖縄の歴史、文化、芸能を題材にしたアニメ映画を作るための準備を始めたんです。」

 

ーーーそこから本格的なスタートとなる訳ですね。

「そしていろんな方との繋がりができていく中で、2年前に会社を設立しました。とはいえ、なにから手をつければいいか手探りだったところに、たまたま母の知り合いで、シナリオコンクールでも受賞歴のある西村麻琴さんという脚本家の方と知り合うことができ、さらにその知り合いで、講談社の月刊マンガ雑誌で入選経験のある友寄匡さんが、作画を担当してくれることになり、ようやく本格的にスタートすることになりました。」

ーーーそして、クラウドファウンディングでの資金調達を。

「はい、現在シナリオはほぼ完成しており、作画にかかり始めているのですが、いきなりアニメ映画ではなく、まずは第1話60pを漫画本にして出版するための資金としてクラウドファウンディングを活用できればと思って始めました。」

 

「てだうたプロジェクト」クラウドファウンディングはコチラ ↓
https://a-port.asahi.com/okinawatimes/projects/tedautaproject/


かつての王国のように、平和で豊かなアジアに貢献する場所となってほしいという願いを込めて

ーーーこの「てだしろのくにうた」とは、どういった物語なのでしょうか。

「簡単に言うと、現代の女子大生・真加が、1871年の廃藩置県で揺れる琉球王国から来たサイと共に、琉球王国最盛期の15世紀へタイムスリップし、国を救うといわれる伝説のオモロ(祝詞)“てだしろのくにうた”の復活を目指すファンタジー&エンターテイメント作品です。“てだしろのくにうた”はアニメ作中では、平和をもたらす歌として描かれています。」

ーーーなるほど。沖縄(琉球)にとって激動の時代が舞台なのですね。

「はい。タイムスリップもののファンタジーではあるのですが、かつては、資源もない小さな島国でありながら、武器も持たずに文化と外交でアジア諸国と良い関係を築いていた琉球王国のように、現在の沖縄もアジア諸国と良い関係を築く平和の拠点となってほしいという願いを込めて描きました。」

 

 

ーーーアニメやマンガの可能性というか、手段としてアニメを選んだ理由とは?

「アニメという媒体を選んだのは、それが若い人たちに与える影響力の強さからです。アメリカのアニメの出版社で働いていた時に世界中に熱心なアニメファンがいることを目の当たりにしました。そして彼らがその世界観を真似たり、その世界観を体験するために、その舞台となった場所に足を運ぶという現象などを見るにつけ、そのパワーの大きさに衝撃を受けました。」

ーーーそういえば、去年、大ヒットしたアニメの舞台が“聖地”として観光地化するという現象が起きましたね。

「そうなんです。まして沖縄は観光が重要な資源であり産業ですから、アニメを通して世界中の人に沖縄を知ってもらい、実際にアニメの舞台となる首里城やその他の場所に足を運んでもらいたいですね。またアニメはインターネット配信を通して即座に世界中に発信することが出来る媒体ですから、その拡散力と影響力を最大限に発揮したいと思います。」

ーーー沖縄から世界へ!とてもワクワクします。

「将来的には英語はもちろん中国語、それに沖縄からの移民が多いからでしょうか、ブラジルとか中南米からの問合せも増えてきていまして、スペイン語やポルトガル語などにも、とりあえず字幕では対応していきたいと思っています。」


自分たちのユニークなアイデンティティーを活かして、胸を張って本気になって、とことんやってみよう。

アメリカと沖縄にルーツを持ち、アメリカ人的な合理性と、心から沖縄を愛し、“なんくるないさ”的なおおらかさと大胆さを併せ持って、夢の実現へ邁進するジュリアさんは、とても魅力的な女性である。さて彼女から見た沖縄の男性とはどうなのだろう。

 

ーーー話は変わりますが、アメリカはもとよりいろんな国の男性を見てきたジュリアさんから見た沖縄の男性はいかがですか?

「私はアメリカで大学生活を送って、それから沖縄に戻ってから、実は人脈や繋がりが作れればいいなと思い1年間だけ県立芸大の大学院に通ったんです。そこで、それぞれの学生を見て感じたことは、アメリカの学生達は教授から課題を出されたら、それより以上のものを出してくるんですね。せっかくの学べる機会をとことん活用しようとするんです。そして、とにかく競争心が凄い。一方、こちらの学生は、少しそういったところが希薄に思えましたね。」

ーーー競争や争いごとを好まない県民性もあるのでしょうか。

「もちろんそれはあるでしょうね。それが、沖縄の優しくて居心地の良いところでもあるのでしょうが、でもそれで社会に出て、東京や大阪から来た人にコンプレックスや引け目を感じてたら、これはちょっと違いますよね。」

ーーー確かにその通りだと思います。では最後になりますが、沖縄の男性に向けてメッセージを。

「一度、県外に出るのもいいと思います。沖縄はローカルであるけども言葉の訛りとか、生まれ育った環境とか、中央と違って当たり前だし、それは決してハンデでもなければ、それにコンプレックスを感じる必要もないと思います。むしろ、その違いは独自の歴史と文化を持つこの島で育ったからこそ育まれた、ユニークなアイデンティティーであって誇るべきものだと思います。それに沖縄の男性は元々ハンサムな人が多いし、実は能力も高い人が多いと思うので、決して自分を安売りしたり諦めたりせずに、とにかく自信を持つべきだと思いますよ!」

ーーーとても心強いアドバイスをいただき、ありがとうございました。

 

 

アメリカで生まれ沖縄で育ち、またアメリカでキャリアを積んで、愛する沖縄のために戻ってきたジュリアさん。今、日本が世界に誇るサブカルチャーであるアニメで、しかも沖縄を舞台にしたアニメで世界へ発信しようと奮闘する彼女をぜひとも応援したい。美しい容姿に秘めた熱いスピリットに、大いに刺激をもらったインタビューとなった。


「てだしろのくにうた」ストーリー
沖縄と琉球王国の歴史、文化、芸能を世界中の人たちに知って欲しいとの想いから生まれた物語。
現代の女子大生・真加が、1871年の廃藩置県で揺れる琉球王国から来たサイと共に、琉球王国最盛期の15世紀へタイムスリップし、国を救うといわれる伝説のオモロ(祝詞)「てだしろのくにうた」の復活を目指すファンタジー&エンターテイメント作品。沖縄発で沖縄初!沖縄が舞台の長編アニメ映画だ。

 

「てだうたプロジェクト」クラウドファウンディングはコチラ ↓
https://a-port.asahi.com/okinawatimes/projects/tedautaproject/

TEN TuN TEN 株式会社 ホームページ ↓
https://www.ryukyuanimetentunten.com/

TEN TuN TEN facebookページ ↓
https://www.facebook.com/TENTuNTEN

TEN TuN TEN Twetter ↓
https://twitter.com/TENTuNTEN

-------------------------------------------------------

読者登録(無料)はこちらから

当サイトでは、沖縄の男性をアゲル!プライドを刺激する情報満載WEBマガジン情報を定期的にお届けします。

「登録」ボタンをクリックすると、入力された「メールアドレス」にて登録完了となります。
イベント情報やタイムリーなテーマを配信しますので、ぜひお楽しみください

新規ユーザー登録
* 利用規約 に同意する。
*必須項目

関連記事

ココロ、オドル メイキング映像

米アカデミー賞公認の短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 2015」の「ジャパン部門」優秀賞を受賞した「こころ、おどる」の長編版が2018年夏、いよいよ公開予定。 座間味の豊かな自然の中で織りなす、心温まる人間ドラマ、沖縄を代表するアクター尚玄が主演する「ココロ、オドル」乞うご期待!

ページ上部へ戻る